「日程確認」の困難さ その4~記憶のアウトソーシング
こんにちは、
日本語教師の和田卓郎と申します。
2015年までは、大学受験予備校で国語を教えていました。
2016年に日本語教師に転職して、今は、「進学主任」という立場で、東京23区内の日本語学校に勤務しています。
このブログの読者層は、
①留学生の進学指導に不安や困難さを抱いている日本語教師
②自身の留学生の進学指導をブラッシュアップさせ、新たな気付きを得たいと考えている日本語教師
を意識しています。
さて、留学生進学指導の本質を、↓でまとめていますが、
「①日程確認」の困難さシリーズで続けています。
そろそろ締めたいかと思います。
おそらく今日の話は、
「日程確認」をしようとして学生に直接アプローチをした際に、
最初に「うおぉぉぉー!!!」となることかもしれません。
それは、
「正しい日程を教えてくれない」
です。
理由は大きく二つ思いついて、
「❶正しい日程を学生も良くわかっていない」と
「❷そもそも教えたくない」あたりかと思います。
❶の場合は、ただ行きたい学校だけがあって、
情報をきちんとおさえていなかったりする場合や、
学生がまだ情報の見方が分かっていない場合があります。
結果、デタラメな日程を教えてくれます。
❷の場合は、単純に「恥ずかしいと思っている場合」もあれば、
悲しい話ですが「あまり私たちを信頼していない場合」があります。
結果、デタラメな日程を教えてくれます。
どのみちデタラメな日程が来た場合、
一番の理想は「進学担当がある程度今年の受験日程を把握していて、
デタラメだと見抜き、正しい日程に訂正する」ということでしょう。
じゃあ、進学指導するにはやはり正しい日程を覚えておくことが必要なの?
って思うかもしれませんが、それこそ何パターンもあり、
毎年変わる受験日程を覚えておくのは非現実的です。
(※もしそこまでの記憶力があったら他のお仕事をやっているかもしれません)
だから、覚えてなくたって良いんですよ。
ちゃんと調べ方さえ分かっていれば。
私は覚えることはとっくに諦めました。
同じように、学生から聞き出した日程も、
すべてを覚えておく必要はありません。
ちゃんと確認の仕方さえ体系化できていれば、
都度都度確認すればよいんです。
私たちがどのように体系化しているかはこのブログでは言いづらいですが、
今は色々便利なツール、ソフト、記録媒体がありますので、
どんどん使ってよいと思っています。
いわば、「記憶のアウトソーシング」です。
とはいえ、長くやっていると、
「あれ?この学生、デタラメ言ってるぞ」とか、
「あれ?この日じゃなかったっけ?」みたいな「嗅覚」が働くようになります。
教育において、「習うより慣れろ」とは「真理」です。
で、上述の❷のような学生も減って、健全に「基礎工事」ができるようになっていきます。
また思いつくかもしれませんが、
とりあえず「日程確認の困難さ」シリーズは今回のエントリーで締めようかと思います。
次回からは、「出願書類添削」編に行きます。
それでは、おしまい~。
和田卓郎