日本語学校、進学主任のおしゃべり

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「日程確認」の困難さ その1

こんばんは、
日本語教師の和田卓郎と申します。
2015年までは、大学受験予備校で国語を教えていました。
今は、「進学主任」という立場で、東京23区内の日本語学校に勤務しています。


さて、前回、


「①日程確認→②出願書類添削→③面接練習」のサイクルの徹底

 

が留学生進学指導の本質であって、意外と単純だ、という話をしました。



しかし、①→②→③それぞれに前述の注意点やテクニック、
また、経験やセンスや知識が必要になるため、
そこに困難さがあるのだという話もしました。



そこで今回からは、その「困難さ」を①→②→③と順を追ってまとめていこうと思います。
(シリーズものにすることで、更新意欲を湧きたてる意味もあります。



まずは「①日程確認」からです。



「日程」と関連する受験用語としては、
「受験シーズン」などという言葉があります。

 


日本人の場合、一般的には、
共通テスト(旧センター試験)がある1月中旬から、
国立後期の発表が出る3月末までが「受験シーズン」です。

 

もっとも、最近は学校推薦型選抜(いわゆる推薦入試)や
融合型選抜(昔のAO入試)などの特別な枠が増え、
冬を待たず、早期に決める学生も増えてきている、
というツッコミがありそうです。
(ただこのツッコミ、留学生進学指導の困難さを考える上で結構重要です)

 

 

じゃあ、留学生は、というと、

 

 

まず、「終わりはいつか」について、
昨年、2022年度で、卒業必須の学生で最後に決まったのが、
2023年4月3日でした。

 

あれ、もう今年度じゃね?

 

で、次に「始まりはいつか」なのですが。



例えば早稲田大学
昨年度の出願は、6月17日~24日でした。
そして、一部の学部は、
2022年6月(もしくは2021年11月)のEJUの受験が必須でした。
2022年6月のEJUの出願は、2022年2月14日~3月11日でした。

 

あれ、これ一昨年度じゃね?



上に登場した日程をまとめると、

 

2022年2月14日~2023年4月3日

 

あれ?1年越えてね?

 

つまり、留学生は「常に」「受験シーズン」なんです。

 

前述の、融合型選抜がいくら「早期」だといっても、
当該年の9月1日出願開始です。
留学生は「常に」です。エンドレスです。


日々の授業や業務をしながら、
この日程を管理していくのは単純にね、しんどいです。


とにかくこのエンドレスな受験シーズンというのが、
日程確認の困難さ その1だと。


では、今日は終わり~。



和田卓郎